Vol.9 〜肌を守り、輝かせる メイクを格上げする日焼け止め〜

8年の開発期間を経て完成したミネラルミルキーUVプロテクト

2023年3月、MiMCから初のリキッドタイプの日焼け止めである「ミネラルミルキーUVプロテクト」が、満を持してお披露目になりました。開発を始めてから8年、ブランドのデビューアイテムであるポンポンタイプの「ミネラルパウダーサンスクリーン」の発売から考えると、実に15年の月日を経て、やっと世に出すことができました。

石けんオフが可能なミネラル処方でありながら、SPF50+/PA++++という国内最高基準値(*1)の紫外線カット効果で、さらにはメイク効果を引き上げる透明感のある肌へ。肌にうるおいは与えつつも、さらりとべたつかない使用感に。対をなすような条件に、全方位的に向き合いました。


そもそも、ミネラルと天然由来成分だけでリキッドタイプの日焼け止めを作るには、紫外線散乱剤のミネラルの粉末が液体中に分散される必要があります。きしみがなく肌にスッと伸びる処方にするには、高いハードルがあり、開発においては全てが壁。

たとえば、塗った時の「きしみ感が気になる」というフィードバックを受けて、なめらかなテクスチャーになるように調整し、やっと納得の使用感が実現できたと思ったら、以前の処方ではクリアしていたはずの紫外線カット数値が基準に満たない!ということもありました。このほかにも、「白すぎて肌から浮いてしまう」「ベトつくのに肌は乾燥する」など、なかなか開発が進まない時期もありました。日本にある原料では叶わない場合も多く、世界のあらゆる原料を探し求めて何度も試作を繰り返しました。


撮影などの仕上がりの美しさが最優先される現場では、日焼け止めは塗らずにメイクするという話もよく聞きます。その課題をクリアすべく、まったく逆の発想で、日焼け止めというよりもメイクアイテムを作る理論で研究を進め、塗ったほうがよりキレイな肌(*2)に仕上がる日焼け止めを追求しました。実際に開発の最終段階では、MiMCのビューティーディレクターでもあるメイクアップアーティストのMICHIRUさんが撮影現場で使ってくださって、ビューティーモデルの明度の高い肌や、真っ黒に日焼けしたサーファーのような肌など、肌色を選ばず白浮きすることなく自然に美しく仕上がるか、長時間仕上がりが持続するかを厳しく検証し、確かな手応えを得られる処方にたどり着き、これならば!と確証が持てるまで何度もテストを続け、やっとお披露目となりました。


光を操り、透明感(*2)を纏う処方

美しい仕上がりの実現にむけて苦労したのは”白と青のバランス”です。高い紫外線カット効果のために酸化亜鉛や酸化チタンといったミネラルを高配合すると、真っ白な粉末のため、どうしても青みが強く出やすくなり顔色が悪くみえてしまいます。かといって青みを軽減すると白くなり、老けた印象に見えてしまうので、そのバランスの調整はとても大変でした。透明感(*2)のある肌づくりを考えるうえで、もう1つ大切になるのが光のコントロール。肌表面の凹凸を均一に整える(*2)ことで、春夏の強い日差しを味方につけ自然なツヤ感となめらかな質感を実現しました。

メイク下地にはもちろん、シンプルなメイクの日はこれ1本で透明感のあるツヤ肌に仕上げることが可能です。

MiMCで採用している容器の色は、スキンケアやサンスクリーンシリーズは白、メイクアップは黒を基本としていますが、「ミネラルミルキーUVプロテクト」は美しい仕上がりを叶えるメイクアイテムとして黒容器を採用しています。


塗っている時間も、すこやかな肌へと導くサポーターに

この図はMiMCのブランドコンセプトである”SKIN WAKE-UP×SKIN MAKE-UP(TM)”。肌をきれいに見せることと、素肌そのものをきれいにすること。そこに境界線は必要ない=BORDER-FREEであると考えています。

”塗った方が、肌がキレイになる”日焼け止めとして世に出すためには、”メイクをしている時間がスキンケアタイムになる=SKIN MAKE-UP”という条件を満たさねばなりません。紫外線の肌への影響は日焼けだけにとどまらず、UV A波が真皮層まで到達することで、シミやシワといった肌老化の大きな要因に。そのため、紫外線に負けないエイジングケア(*3)のサポーターとしてパワフルな植物由来成分を配合しました。1日の終わりにメイクを落とす時、朝のメイク前よりも肌が上向いている感覚を、ぜひ実感してみてください。


小さなことから、Love MYSELFにつながる選択を

ミネラルミルキーUVプロテクト」は、国内最高基準値(*1)の紫外線カット効果だけでなく、大気汚染物質から肌を守るアンチポリューション設計(*4)です。花粉はもちろんのこと、大気中の微細な物質が皮膚に付着することは肌にとって刺激になります。かゆみなどの物理的に感じる刺激だけでなく、シミやシワなどの肌老化を進める一助になってしまう可能性もあるのです。

少し話が逸れますが、現代の私たちの生活は昔とは比較にならないほど、目に見えないストレスがはびこっていますよね。気候変動による異常気象や激しい寒暖差によって疲れやすさを感じたり、大気中のマイクロプラスチックや有害物質が健康や環境への懸念を生じさせたりと、知らず知らずのうちに心身にストレスがかかりやすくなっていると思います。

現状をいきなり大きく変えることはできないですが、負担になることを1つひとつ取り除く努力をしていくことは、自分を大切にすることにつながると信じています。日焼け止めを選ぶことは、何気ない日常の選択ですが、いますぐにできる自分のための選択です。その行動が、Love MYSELFの一歩につながるはず。

MiMCのプロダクトを通して、自分の肌も心も、大切に想うきっかけになったら嬉しいです。


(*1)日本の表示規定上最高値 (*2)メイクアップ効果による (*3)年齢に応じたお手入れのこと (*4)肌に膜を張り花粉や汚れ等の微粒子から肌を守ることで、全ての物質の付着を防ぐわけではありません。